ネジレタヤボウ

2005年1月30日 連載
あたしには野望がある。

正しくは出来た。

ついさっき。
シャワーの雨の中で。

もう彼の人と別れて
壱ヶ月が経とうとしている。

あたしは何か
変われたのだろうか。

前に進めただろうか。

あの部屋と同じ。

何も変わってないし
立ち止まったまま。


きっと笑われる。

いや、悲しくなるかな。

呆れて目も合わせないだろうか。


やつれた顔
怠惰な身体
惨めな心


あたしは
逃げていたのだろうか。


違う。

怖かった。

あの子が
居なくなったのだと
認める事が。

認める事は出来ても
消し去って進む事が。

だって。

戻ってきて欲しかった。

もう一回抱き締めて
キスして眠りたかった。


でも、それも
もうおしまい。


もう怖くない。

怖くならない為に
あたしは野望を
持つ事にした。

もし
また
何かの
運命で

あの子に
逢ったら。


またあたしを
あの目で
見つめるように

決して
目を
背けられないように


あたしは
あたしを
変える

変えてみせる。



そして
言うんだ。


「ありがと」って。


あたしが
あたしを
変えなくちゃ

憎しみは
感謝に
変わらない


あの子を
好きだった
あの時間を
無駄にしたくない


ねえ。

そうでしょ。



貴方にとって
声も聞かなくて
済むような

そんな女のまま

終わるなんて



地獄。

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